法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第38話 天使を狩る者

モビルアーマーとの戦いは、リミッターを解除したバルバトス単機の能力を見せつけるかたちで終わった。
過去の災いをほりおこしてした鉄華団テイワズに盃をあずけ、事態を収拾できたマクギリスはイオクの追求をかわす……


もう少しモビルアーマーの問題を引っぱるかと思っていたが、いきなり冒頭で時系列を1ヶ月とばし、前回のバルバトス乱入からそのまま勝利した流れをあっさり見せる。今作のガンダムの根幹的な設定かと思ったモビルアーマーの存在も、あっさり仲間内で周知され、政治劇に組みこまれていく。せめて生存者がいなかったという農業プラントの事後処理くらいは映像として見せてほしい。
さすがに作画演出に力を入れていて*1、強敵を1機で倒せるだけの映像的な説得力は出せていたが……そこで三日月のしはらった対価の大きさも、直接的な傷口などは見せずとも、足すら動かせない赤子のような姿で印象づけられた。比べると、1クール目から2クール目にかけての対価として、右目のハイライトがないことと右手を見せないことだけで表現していたのは、やはりビジュアル演出として弱かった。せめて瞳は色を変えてオッドアイにするくらいでないとロングショットでは気づけない。

*1:モビルアーマーの尻尾を板野サーカスのように遠近感を強調していたところが、特に目を引いた。