ひと月の時がたち、ギャラルホルンでは事態の収拾がはかられ、何事もなかったかのように状況は変わらない。
一方で鉄華団は、火星の全権がもたらされるかのような取引きをもちかけられていた……
前回までの地球の戦闘の総決算というか、後処理というか。やはりこの作品で戦闘がない回は面白味に欠ける。
監査役が地球の事務作業をすべてこなしていたことが明かされ、地球支部のふがいなさが浮き彫りとなるが、こうなるとやはり鉄華団の脅威として後々まで尾を引く展開を見たかったな。
戦死者を悔やむような描写もつづくが、視聴者としてはそれほど重みがないというか、もともと悲劇のために配置されたキャラクターという感じだった。そのくせ戦死以前はドライな戦場を描こうとしていたから、思い入れをもつことも難しい。せめて地球編で6話くらい使っていれば、鉄華団から降りるドラマなども印象深かったかもしれなかったのだが……
良かったのは、なぜか鉄華団と共存関係をつくりだしていたマクギリスも大人に虐げられた子供であった、という回想くらい。大人への不信感を根底に持つ作品の世界観があらためて明瞭となった。
他にギャラルホルン側の人間模様をコメディチックに描いていたが、これまでも鉄華団の敵が弱すぎて増長する一方なのに、まともに活躍していない敵キャラクターをさらにアホの子っぽくされても……