法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『魔法つかいプリキュア!』第36話 みらいとモフルン、ときどきチクルン!って誰!?

敵の妖精チクルンが朝日奈家に潜入していた。しかしパンケーキを食べたことで発見される。
ハチミツを探していた妖精と自称して、受け入れてもらうチクルンだが……


今回は河野宏之作画監督だが、今回は妖精メインのストーリーということもあり、デフォルメキャラが得意なことも良い方向に出ていた。キャラクター作画そのものも、絵柄のクセが適度に抑えられていて、通常よりも描き込んでいる。アクション作画もダイナミックかつ個性的なエフェクトが楽しめた*1
物語も予告で示された内容にとどめつつも、うまくモフルンのドラマとして深めている。特にチクルンが蜂型であることで、同じハチミツ好きのキャラクターとしてモフルンに信用され、特別に仲良くなるという発端がうまい。直接プリキュアをねらうのではなく、戦力としても御しやすそうなモフルンと親しくなることでサスペンス性が生まれた。そこから自然にモフルンの記憶をたどるドラマが展開され、主人公のドラマへと戻していく。モフルンとみらいの過去の情景は、一枚絵を切りかえるだけであったが、けっこう情感にあふれていて良かった。
敵幹部オルーバも、いかにも眼鏡キャラらしい頭脳戦を、きちんと説得的に展開した。プリキュアと対戦しつつ引き下がり、チクルンをプリキュア側に信用してもらったまま次回に引いたことが、特に意外でいい。敵の攻撃がちゃんと物語を動かし、本筋とからみあって、次回へつづく課題を残す。

*1:ただ、通常の原画三人ではなく、舘崎大も原画として離れてクレジットされていたので、目立つ作画は違うかもしれない。