法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『十二人の怒れる男』にチェチェン紛争をからめてリメイクしたように、『羅生門』に日中戦争をからめてリメイクするのはどうだろう?

ふっとそんなイメージがわいた。

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外国での『羅生門』リメイクは舞台を置きかえているのに、日本でのリメイクは時代劇というところは変えてこなかった。
そろそろ時と場を変えてみてもいいはず。


たとえば、戦意高揚記事を主軸にした展開はどうだろう。
率先して敵陣に斬りこんだ将校と、その戦果を報道した従軍記者と、現地で出会った女性と、武勇に憧れた若い兵士、それぞれの視点で軍刀の美名を追っていく。
だだっぴろい荒野で将校の部隊を追いながら、従軍記者と護衛の兵士が歩きながら会話。まず報道された武勇伝が映しだされ、つづいて記者の取材と心象による再現が描かれる。次に破壊された小さな村落で、ひとり生きのこった女性が斬られた相手を証言。最初は将校を擁護していた兵士だが、徐々に異論を否定できなくなっていく。
そして部隊にたどりついた時、兵士は将校の技量を証明させるため、剣での勝負をいどむ。それなりに将校は強かったものの兵士が圧倒してしまい、怒り狂った将校の命令で兵士が殺されそうになる……といった顛末でどうか。


羅生門』のリメイクならば、登場人物が少なくてすむ。この展開ならば銃火器や兵器の再現もほとんど必要ない。
荒野は阿蘇山の砂千里ヶ浜あたりでロケをして、新設のセットは塹壕や小さな住居が少数だけ。終盤だけ中国の常設セットを使う、くらいに予算を抑えてできないものか。