沖縄超人博覧会を主導していたマスター・ウルティマが殺害された。人類に敵対する存在として超人から除外された妖怪たちの仕業だった。
反体制的な超人の弾圧が激しくなる中、超人課は超人都市ウルティマ・ポリスの動力をさぐっていたが……
今回のコンテは石平信司。第16話で登板した時はギャグ展開だったこともあってパッとしなかったが、今回は虚しい物語に荒っぽいコンテがよくあっていたと思う。
そして米国を象徴する超人として暗躍してきたウルティマの、拍子抜けな素顔と末路だが、これはこれで嫌いではない。
今回は他にもサブレギュラーの超人が次々に倒れていく。こういう次々と役者が退場していく展開は、個人的に好みですらある。最終回を詰めこみすぎないよう、もっとメインに近い敵味方を退場させても良かった。
何もなしえないまま消え去る超人の姿は、多くの社会運動を描いた物語を連想させる。ならばウルティマも米国そのものではなく、日米のはざまで妥協を選んだ存在だろうか。思えば設定として宇宙人と地球人のハーフである*1。
逆に、あまり尺をさかないでも良かったと思うのが人吉爾朗の描写。ここしばらくずっと葛藤と停滞をつづけていたし、背景設定もほとんど明らかにされてきた。残りの尺がないのに、あらためて並行世界の話をする必要はないだろう。
今回は新動力の謎解きをする超人課と、倒れていく超人達をメインに描いて、人吉の出番は最後の敵対宣言までとっておけば、より印象深くなった気がする。