ガメッツとの戦いで起きた不思議な現象について知ろうと、魔法学校の校長に会いに行こうとするプリキュア。
しかし校内に姿がなく、誰も行方を知らない。なんとか七不思議の噂を聞きこみ、魔法の樹の上へと向かうが……
作画監督として藤崎真吾が初参加。おそらく東映出身ながら他社でキャリアを積んだアニメーターらしく、全体的に高度に整っていた。アクションシーンは棒立ちが目立ったし、動きが遅かったが、たぶん政木伸一の演出の問題だろう。
今回の物語展開は、ファンタジーや神話の類型を感じさせる。情報を聞きこんでから上昇するように移動して、「とびら」にたどりつく。そこで一直線に「とびら」を開けるのではなく、いったん脱力系ギャグのように消化してから、開ける道具を入手する。
コンセプトが明瞭なので、個々のネタはたいしたことがなくても、違和感なく見ることができた。魔法の樹の巨大さを、映像としてきっちり表現できていることも大きい。
また、これまで積みかさね不足ばかり感じた幹部戦も、バッティは他の幹部の退場を見つづけてきたから、言動の説得力がそれなりにあった。他の幹部の能力と合体して戦闘したわりには作画がはじけなかったが、それは次回以降に期待しよう。