法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜THE LAST SONG』第17話 デビラとデビロ

北陸トンネルで火災事故が発生。人類が地底に勢力をのばそうとしていることへの、女妖怪デビラからの警告と思われた。
一方、デビラの弟妖怪デビロは、ふらふら地上を歩きながら、その美しい言葉で人々を酔わせていた……


2回目の辻真先脚本。北陸トンネル火災事故はあくまで事件の端緒であり、人々が街頭に自由を求めて集った時代が物語の主軸。
わかりやすく終わった前回*1とは一転して、人類を超越した存在の思考は人間にも超人にも読めない。超越した存在にふりまわされる人々の混迷を描く今回は、いつもより會川昇脚本作品らしいと感じた。それも今より少し前、『南海奇皇』のころの。
ただ、あまりにも混迷したまま物語が終わってしまい、視聴者としては消化不良になったというのも正直な感想ではある。結末で飛翔するデビラとデビロの、いかにも田中宏紀作画らしい滑らかなアニメーションは良かったけれど、それもふくめて前世紀のOVAを見ているような気分になった。