前回の戦いを受けて、兄弟の離別と艦内戦の断絶が交錯していく。ミカヅキは敵指揮官を倒すが、その最後の言葉がいつまでもひっかかった。
自分たちと似たような立場の敵との戦いで心をすりへらした鉄華団。そこに葬式という忘れられかけた儀式が提案されて……
戦闘のつづきを前半に配置して、後半は静かに変化した自分たちの現状を見つめる。1クール目の結末としては、わりと普通の構成。そこにやたら性的な描写を押しだしていて、EDクレジットを見なくても岡田麿里脚本とわかる。
ロボットアニメとしての見せ場も充分に配置されていたし、大人の真似が連鎖することでクーデリアとミカヅキが肉体的に接近するオチは笑えたし、仲間の死をのみこんでいく鉄華団を索漠とした宇宙空間に配置するビジュアル演出は普通に良かった。
ただ、ヒューマンデブリが本当に自分たちを人間と信じていないのなら、拘束された場面であのような言動をとるだろうかと少し思った。単に持ち主が変わるだけと考えて、むしろ鉄華団に組みこまれることを当然視したりしないだろうか。
