法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自民党の国際情報発信についてのラジオを聞いて、原田義昭議員よりも猪口邦子議員が深刻だと感じた

歴史認識にまつわる自民党の対外発信を、TBSラジオの「荻上チキ・Session-22」が特集していた。その音声は公式にアップロードされている。
2015年10月22日(木)「自民党の国際情報発信を徹底検証」(取材報告モード) - 荻上チキ・Session-22
外国の研究者に書籍をおくった政治家や、おくられた研究者が登場している。
ツイッターでは、きちんと調べずに南京事件慰安所の責任を否認する原田議員への批判が多い。同じラジオ番組でクマラスワミ報告書を読まずに批判*1していた原田議員らしいふるまいではあった。
TBSラジオ「荻上チキ・Session-22 自民党の国際情報発信を徹底検証」の反響まとめ - NAVER まとめ
一方、書籍を「個人で送った」*2という猪口議員は、内容に賛同しているというよりバランスのため知らせたといい*3従軍慰安婦問題で「その後の世代」も謝罪していることを肯定的に語る*4


ラジオを聞いてみると、猪口議員は学者としての矜持が少しは残っていると感じなくもない。だからこそ、現在の日本政府と与党に組織的な問題があることを確信させる。
良識的な個人ですらカルトな書籍を外国の研究者へ送ったのだから、他の政治家が後釜についても自民党が変わることは期待できない。建前としては個人の行動であったとしても、組織が変化しないかぎり、同じ過ちがつづく恐れが多分にある。

*1:読まずに批判する政治家たち - 法華狼の日記

*2:録音で58分50秒ごろと1時間ごろ。他方で、自民党が「チーム」として動いているかのような発言も直後にある。

*3:1時間4分ごろから歴史認識で追及される。

*4:1時間10分ごろから。