法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『Go!プリンセスプリキュア』第26話 トワ様を救え!戦うロイヤルフェアリー!

2クール目に入って、OPEDが音も絵も変更。
OPは主題歌が2番に変わり、キュアスカーレットが仲間となったことを示すカットを追加。冒頭の3人が走っていく流れで、紅城が立って待っている追加作画が、もともと3人よりプリンセスに近かったことを思い出させる。トワイライトのカットを同じカメラワークでキュアスカーレットへ背景ごと変えたり、あえて似せながら手間ひまをかけているカットも多い。友人知人が横並びになるカットは、人数が増えすぎたためかプリキュアに変身するキャラクターの背景に友人知人が流れるイメージに。
EDは前シリーズまでの3DCGスタッフが戻ってきて、一転してキャラクターの情報量が濃くなった。フル3DCG映画短編を制作中で時間がないのか、観客席や背景は簡素。ただプリキュアの立ち位置に空白のようなものを感じるので、新プリキュアが参加して初めて完成する映像なのかも。


本編は、夏休みらしい息抜き回。ひとりで寮にいる紅城が寝こんでしまい、そばにつかえるマスコットふたりが奮闘する姿を描いていく。敵味方ともに既存のキャラクターばかり登場するし、ひとつの画面にうつる人数も少なく、制作者にとっても息抜き回になったろう。
しかも息抜き回でありながら、その省力が不自然さを感じさせず、さまざまなキャラクターの違う顔を描いていく。たとえば冒頭で浮かれている紅城は、単純に誰も寮にいないためでなく、熱に浮かされている伏線としても意味がある。
人間がいないため、セミを敵幹部が怪物化させる展開もおもしろい。戦えるプリキュアがいないためマスコットが戦える強さにおさえているわけだが、つまりは動物の怪物化がイレギュラーだというわかりやすい表現であり、次の機会を待てないほど敵幹部が紅城に執着している物語にもなっている。
スタジオガッツがグロス請けしていて、作画演出も全体として良好。残念なのは、マスコットの変身したデザインが、動物に無理やり衣装を着せているだけに見えたところくらい。