法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』のび太が泣けば雨がふる/ジャングル探検にはおり紙を

3本立て企画が終わって、今回は前後ともにアニメオリジナル。ベガエンタテイメントが制作協力していて、作画はどちらも良好。


のび太が泣けば雨がふる」は、着けた者の気分にあわせて天候が変わる秘密道具をつかって、しずちゃんとスケッチするため晴れさせようとする。
てっきり天気によって感情がひきずられ、循環論法のような状態になるのかと思いきや、無理に気分を高揚しつづけようとするギャグ展開だった。これはこれで悪くなかったが、スケッチに行く時の障害がワンパターン気味なのは残念。
冒頭の雨降りや空をおおう雲など、全体的に作画がていねいなのは良かった。


「ジャングル探検にはおり紙を」は、折り紙でつくったカブトムシを馬鹿にされて、ジャングルに珍しいカブトムシを捕りにいこうとする。
まず、のび太の折り紙カブトムシがなかなかうまい。もともと特技があやとりなので、こういう造形が得意でもふしぎではない。角の形状から判断して、どうやら折り紙作家の山田勝久氏のカブトムシらしい。ハサミをつかわず1枚の紙でつくるが、子供でも折れるくらいの難しさ。
おりがみのカブトムシ - 創作折り紙の折り方・・・
そして秘密道具「ほんもの折紙」も、折った後に勝手にサイズが変わるのではなく、折る前に手でのばす必要があるのが、いかにも手作り感あっていい。ただ、せっかくの「ほんもの折紙」なのに、あまりリアルな折り紙をつくらなかったのは残念。雨でぬれるとダメになる設定もいいとして、傘を折ったなら防水能力が付与されるくらいの「ほんもの」ぶりは見たかった。
ジャングル冒険物としては、作画の良さもあって悪くない。カブトムシを捕まえるためのリアルな手段がトラブルの原因になったり、秘密道具が意外なかたちで役立ったり、つぎつぎに展開がころがっていって飽きさせなかった。