法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

山本七平のミもフタもない話

戦争被害だけを描いた作品への感想として、存在することは理解できるツイートがあった。

しかし上記ツイートに対して[twitter:@grossherzigkeit]氏が下記のようにツイートをしていることを、[twitter:@hokusyu82]氏のツイート*1で知った。

強いほど多く虐殺すると子供が考えたことに、苦笑だけですませる右翼人の倫理観はたしかにすごい。ネオナチは思想的に深化するほどホロコースト否定をせず、ホロコーストを偉業とたたえるため史実とみなす……といった話を思い出した。
興味深いのは山本七平への評価。ミもフタもないのに、ユダヤ人と偽る。実戦経験者なのに、思いこみで論争をしかけて無知をさらす。少なくとも百人斬り論争においてはそうだった。


ちなみにgrossherzigkeit氏のツイートに対して、[twitter:@CLONE_P0806]氏も下記のようにツイートしている。

百人斬り論争における山本七平氏は、のちに秦郁彦氏にも「トリックないしミスリーディング」と評されるほどの醜態をさらしていた。
http://homepage3.nifty.com/ryo-folklore/intisol/hyakunin2.htm

日本刀の殺傷力をめぐる論争についても触れておこう。最初に問題を提起したのはベンダサン=山本七平で、山本の著書『私の中の日本軍』上下(一九七五)における彼の言い分は「日本刀神話の実態」とか「白兵戦に適しない名刀」といった章のタイトルでおよその見当がつこう。

山本の所論は二つの理由から、トリックないしミスリーディングと言えよう。第一は首斬り浅右衛門の処刑法がそうだったように、無抵抗の「罪人」(捕虜)を据えもの斬りする場面を想定外としていること、第二は成瀬著から都合のよい部分だけを利用し、悪い事例を無視していることだ。

CLONE_P0806氏のいう「重み」は、言論人としては意味がなかったようだ。むしろ現実を見えなくする重荷になってしまっていたかもしれない。