法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『Go!プリンセスプリキュア』第5話 3人でGO! 私たちプリンセスプリキュア!

「(<ゝω・)綺羅星!」
「おまえじゃない座ってろ」
「少し前まで、星の国にいたんだよ。このキラキラが、見えますか?」
「おまえでもない座ってろ」

『烈車戦隊トッキュウジャー』が最終回をむかえた直後、「キラキラ」を求めるエピソードが放映された。偶然にしても面白い。


さて本編は、新規加入の描写にかかりきりとならず、きちんと春野と海藤のバレエレッスン描写も入れつつ、天ノ川の心の動きを描いていく。
オーディションで足りないものを春野が先に直感して、本職として天ノ川が追いつき、同時に「キラキラ」をつかむ構成が美しい。一方の能力を高くしすぎず、同時に個性を表現する。
そして戦いが終わり、天ノ川が春野の距離が縮まったことで、春野と海藤に残された距離も縮まる。順番に加入していく段取りではなく、関係が相互に響きあっている。
第1話から今回まで連続して田中仁シリーズ構成が脚本を担当。『ドキドキ!プリキュア』冒頭4話の山口亮太連続登板を超えてきた。さすがに次回から別の脚本家が加わるらしいが、連続性をスタッフワークから意識するだけの成果は感じられた。


演出は若手の鎌谷悠。オーディション合格の電話をうけとる天ノ川がガラス越しにぼやけていて、プリキュアになるために外へ飛び出す場面が印象的だった。脚本やSDの指示かもしれないが、キャラクターを見えづらくする演出で『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』の細田守回や、『ふたりはプリキュア』の五十嵐卓哉回を思い出す。他に演出の印象として、アクションシーンで真正面と真横の構図が目立った。
作画も全体として力が入っていた。上野ケンらしい強弱をつけた描線と、太さの均質な描線が混在しているので誰が作画監督かと思えば、赤田信人と上野ケンの連名。第1話も上野ケン作画監督だったが、仲間集めエピソードの完結ゆえスペシャルで入ったのか、それとも作画4チームでローテを組む予定が崩れたのか。