癖が目立つことも多かった星野守作画監督だが、最近は安定している。前回からの作画修正が甘かった部分も、いくらか修正されていたように見えた。
演出は比較的に若手の中村亮太。アニメーターの力もあるだろうが、終盤なりに良い戦闘を見せてくれたと思う。
本編は主人公プリキュアの力が足りなかったところ、世界中からプリキュアがかけつける。ちゃんと声優が声を当てて、世界中にプリキュアがいる作品ならではの見せ場になっていた。バックコーラスの音声だけでいいからプリフィケーションに参加すれば、なお良かったかな。
一方、その世界中のプリキュアとの交流をはかってきたという位置づけのはずのブルーだが、中途半端に前線に出て、足に軽い怪我を負って前線から退いてしまう。この視聴者の神経逆なでっぷりが逆に凄い。別に戦うために傷つく必要はないとはいえ、少女がプリキュアとして肉弾でぶつかりあっているのに、あまりに情けないというか……
これまで無力なりに奮闘してきた誠司の動きによっては面白くなりえるが、洗脳で敵対しているためキャラクターの魅力が充分に活かしきれていない。せめてキュアミラージュとは違うパターンの結末をむかえてほしいところだが。