法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『烈車戦隊トッキュウジャー』第41駅 クリスマス大決戦

さまざまな立場の決着がつき、皇帝が新たな段階へ踏みだしていく。
忠誠を切り捨ててまで求めた光を、強者が手にできなかった。一方で、思慕にむくいるため道を外れた者が光を手にする。その逆転が美しい。
しかし、ここまでシャドー側にも念入りに信念や欲望を描かれると、他の幹部にも愚かなりに何らかの救いを与えてほしいと感じてきた。


また、今回は完全新規の造形物こそないが、うまく敵幹部との決着がつく連続ストーリーらしい見せ場を用意している。
まず前回から皇帝ゼットがトッキュウ6号に変身できたことで、6号vsザラムや6号vs1号といった面白い組みあわせのバトルが多い。前者はスーパー戦隊においてガオシルバーvs狼鬼などあったが、ちゃんと設定をいかした展開であるし、怪人体が主人公側という構図は珍しい。
敵味方の対立関係をシャッフルして見せ場をつくるところは、基盤のていねいさこそ違うが、井上敏樹脚本に通じるものを感じた。脚本家同士の仲が良く、よくアドバイスしているというエピソードを思い出す。
ロボ戦は既存ロボと量産ロボとの戦闘なので、さすがに映像の使いまわしは目立った。しかし樹木のように無数のレールから地面から伸び、シャドーラインの列車がわいてくるビジュアルは充分に印象的だった。