法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『神撃のバハムート GENESIS』episode02 Escape from Livian

これは『スペース☆ダンディ』のシーズン3なのでは、と思えるくらいノリノリの映像と、B級をつきつめた娯楽性で楽しめた。
主人公のライバルはリーゼントだし、主人公の声優はミャウを演じていたし、制作会社のMAPPAは深く制作協力していたし。今回から始まったEDを見ても、演出は山本沙代だし、原画に名倉靖博がいるし。


本編の感想をいえば、安定して映像だけでも楽しめる。前回につづいて3DCGならではのカメラワークを活用したアクションから、落ちついた画面で展開される日常のコメディまで、隙がなく動いている。
今回の演出は『グイン・サーガ』監督時に全話コンテを手がけた若林厚史で、絵コンテは先日に放映が始まった『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』監督の芦野芳晴。後者は手が早い演出家という印象もないし、かなり制作は前倒しで進んでいそう。


キャラクターがわかりやすく、好感を持ちやすいところもいい。外道なのに望まず英雄的に動いてしまう主人公、格好つけて勘違いしながら転落人生をあがくライバル、天使のような悪魔のヒロイン。このまま人物像が壊れることなく物語が進んでいけば、少しくらい映像の質が落ちても楽しみながら見られそう。
わりと話運びもていねい。基本は力技で障害を切りぬけるが、主人公は悪知恵を働かせるし、追っ手も先回りするくらいの頭は使う。人物の思考がそれぞれの性格と立場で自然だから、純真なヒロインと天然なライバルの勘違いが素直に楽しめる。
さすがにヒロインの着替えシーンだけはベタすぎると思ったが、作中文化からデザインが浮かないよう気を配っているから、まま許せる範囲。