今週も前後ともに原作あり。
「デラックスライト」は、照射した対象が豪華になるという秘密道具が登場。原作ではデラックスにすれば良いわけではないと早々に理解するのだが、今回のアニメ化では間違いを認めず親切の押売りをつづける。
描写ひとつひとつは原作を踏襲しているものの、かなりテイストが異なっていて好みから外れていた。特にペットの犬に照射する場面で、原作では別種の犬に変わってしまうところ、今回のアニメではプードルのように毛並みを変えられただけ。犬が別物になることと意味合いが全く違う。照射対象を通りすがりのペットからジャイアンの飼っているムクに変更するまでは悪くないのだが。
あと、今回のアニメ描写は“デラックス”というより“悪趣味”だよな。
「のび太の１００点 ２５年後の大事件」は、先週にTVアニメ化された100点エピソード*1の後日談。週をまたいで連続性を出すためか、脚本は構成の水野宗徳。
原作では発表時期がかなり開いていて、かなりの『ドラえもん』ファン向けの内容になっているのだが、連続性を強調するTVアニメ版もこれはこれで悪くない。
内容も原作者生前に作られた短編『映画ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』のキャラクターを引用し、うまく子供世代の描写をふくらませていていた。タイムカプセルに暗証番号を設定しておくアレンジと、それが解ける伏線を自然に入れているところも巧い。
ドラマの要点は変更せずとも、描かれなかったところを足すことで、原作に忠実という印象がありつつ新たな味わいも楽しめる。
