法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ハピネスチャージプリキュア!』第10話 歌うプリキュア!キュアハニー登場!!

10周年の挨拶はキュアブロッサム。お婆ちゃん子らしい礼儀正しさ。


本編スタッフは、絵コンテがベテランの寺田和男で、作画監督が星野守。星野守は『聖闘士星矢Ω』では線のよたった作画で独特の肉感を出していたのだが、少女向け作品に登板されると作画の不安定さを強く感じる。
絵柄そのものは嫌いではないし、後述するように力を入れるべきところには強く入れているのだが。また、アバンタイトルから新規映像がついたOPまでは作画が整っていたが、おそらく総作画監督の仕事だろう。


キュアハニーの正体が開示されたが、不思議なほどに力を抜いた肩透かしだった。見どころは、キュアハニーホッシーワの歌唱対決。
ホッシーワがつられて音をはずしてから相手の歌詞を歌ってしまうという、歌唱力とは別次元の対決。視聴者としては序盤こそが普通のデュエットソングのように楽しめた。
正直いって歌詞の方向性にも大差なく、ややキュアハニー側が説教くさいくらい。本編でも前半までキュアプリンセスたち何人かが変な歌だとツッコミを入れていたし、最後に良い歌だと理解されて終わるのではなく、変だけど癖になる歌という位置づけのまま終わってほしかった。良い歌だと思うようになるまで、もっと話数をかけてもいいはず。


あと、ホッシーワのライブシーンでサイリウムをふる敵モブを、きっちり手描き作画で動かしていることに感心した。ライブシーンをそれらしく感じさせるには、歌う側だけでなく聞く側もしっかり映像にするべきなのだろう。
以前に『仮面ライダー鎧武』のダンスシーンに説得力が感じられないというエントリをあげたが、その一因には熱狂している観客を用意できていないこともあった。
『仮面ライダー鎧武』の「果物」「戦国武将」「ダンス」が三題話にもなっていない件について - 法華狼の日記