法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ハピネスチャージプリキュア!』第6話 リボンの優しさ!!料理って愛情なんです!!

美味しい料理を食べてもらおうとがんばる妖精と、気分や好き嫌いで拒否するキュアプリンセス
ゆうこと偶然に出会ったプリンセスは、好きな料理を食べさせてもらった後で、弁当屋を手伝って料理の大変さを知る。


魚のパイ包み焼きっぽい料理を拒否する冒頭で、映画『魔女の宅急便』を思い出したり。
日曜朝の東映アニメーション作品としては、ひさしぶりにていねいな料理描写が楽しめた。もちろん『スイートプリキュア♪』の菓子描写は良かったし、食材が美味しそうな田舎エピソードは何度もあったが、日常に密接したものほどリアリティを出すのは難しい。
しかし、料理を食べさせる側も押しつけは良くないという観点もほしかったかな。体の健康は大切だが、美味しく食べられる心の健康も重要だ。一方が悪かったと思うだけでは、押しつけがましさを感じてしまう。そうした規範的な食事を小林カツ代が批判していたことを思い出した。
小林カツ代 「安全」や「自然」より、「おいしい」料理がいちばん大事 - 教育インタビュー | 学びの場.com

聖書に、「人はパンのみにて生きるにあらず」という言葉があるように、食のほかにも大切なことがあります。たとえば子育てでは、子どもを自立させること、人間性を育てることが大事です。それに食にばかりこだわる人は、安全性や栄養のことばかり気にかけて、「おいしい」「楽しい」ということをないがしろにしているんじゃないでしょうか。

あと、職業としての調理と、姫と従者という関係とはいえ家庭での料理は、ちょっと別物なんじゃないかな。極端な事例を味わうことによって、毎日つづける大変さを一度の手伝いだけで実感できるという意味はあるが。
かなり教訓的な物語だったことと、きちんと料理を描写しようとしていたことで、細部に期待しすぎて引っかかりをおぼえてしまったことが残念だった。


今回は上野ケン作画監督。いつものようにキャラクターは整いつつも、過去に比べて華美な印象は抑え目。クローズアップで睫毛が普段より描きこんであったくらい。3DCGダンスはさっそく新作。予想していたより制作ががんばっているな。
それと今週からOPで映画宣伝が流れている。作画面では直方体状の破片が目を引く。キャラクター描写では、お姫様抱っことか“ももゆり”とか、すごく百合な雰囲気だった。さすがに映画館で確認する勇気はないものの、興味は引かれた。