法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

「テキサス親父」が「論破プロジェクト」の支援を表明していた

まず、従軍慰安婦像の撤去を請願する署名が、規定の10万人以上まで集まったという。NHKが請願側の主張をそのまま伝えていた。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140104/k10014252131000.html

いわゆる従軍慰安婦の問題を巡って、日本政府に賠償などを求めてカリフォルニア州で活動している韓国系市民団体が、去年7月、ロサンゼルス近郊の都市、グレンデールの公園に設置しました。
この銅像について、南部テキサス州に住む評論家のアメリカ人男性が、先月、「銅像は、日本人や日本に対する憎しみを増長する」などとしてホワイトハウスに対して撤去するよう求める署名を専用のウェブサイトで呼びかけたところ、署名は、3日までに、アメリカの国内外から10万8000人分以上、集まりました。
ホワイトハウスは、こうした署名は10万人分を超えた場合、受理することになっていて、今後、対応を検討する見通しです。
この銅像の設置を巡っては、日本政府が「極めて残念だ」として遺憾の意を示したほか、地元の日本人や日系人からも反発が出ています。
アメリカではほかの自治体でもこうした銅像の設置が議論されていて、署名を呼びかけた男性の代理人を務める日本人男性は「今回の署名で、銅像の設置をこれ以上進めさせないという意思表示ができた。問題は解決済みだということを訴えたい」と話しています。

産経新聞や日本の国会議員も呼びかけに協力していたのだが*1NHKでは言及されていない。
そして「評論家」と書かれているのが「テキサス親父」。少なくとも従軍慰安婦問題についての見解にさまざまな誤りがあることは、下記エントリを示せば充分だろう。
「テキサス親父」が存在を確認した尋問調書は、たしかに重要だ……ただしそれは慰安所の非人道性の証拠としてであり、そもそも昔から知られていた資料だが - 法華狼の日記
「テキサス親父」という愛国詐欺師とソースロンダリング - 法華狼の日記
「男性の代理人を務める日本人男性」とだけ説明されているが、「テキサス親父」が従軍慰安婦問題へ言及するより前から日本事務局は存在しており、第三者として請願運動をはじめたわけでは全くない。


そんな「テキサス親父」の日本事務局が、請願規定数に達したことを受けて、下記のようなエントリをあげていた。
【テキサス親父】ホワイトハウス署名 - 新たな2つのお願い 2014/01/05 | テキサス親父日本事務局*2

テキサス親父の知名度を持ってしても10万筆が困難な事は明確で、日本国内だけの宣伝では難しい事もわかっていましたので、
南朝鮮に騒ぎを起こさせる必要』があったのです。


そこで、あの慰安婦像が袋を被った画像を流出させた訳です。
これによって、南鮮がファビョる事は初めからわかっていましたので、南鮮のメディアが取り上げて騒ぎになって加熱しそれが日本に飛び火した時点で署名活動開始するという計画にしていたのです。

袋をかぶせた「テキサス親父」の行動、およびそれを公開した周囲の活動が、まさに「憎しみを増長する」ことそのものだと認めている。
このような計画を自ら公開する意味がよくわからない。自己弁護にすらならないだろうに。

しかし、テキサス親父がこの署名活動を始めた2日後にそれに触発された日本人が、ニューヨーク州ナッソー郡の「慰安婦の碑」の撤去の為のホワイトハウス署名を立ち上げてしまいました。

テキサス親父がアメリカ人としてアメリカにある売春婦像をアメリカとは関係ないので撤去しろ」と言うのと、日本人が言うのでは全くその意味や性質が異なります。そのために私が始めるのではなくテキサス親父が開始した訳です。

日本事務局を持って活動している人物がおこなうことと、その日本事務局がおこなうことで、それほど大きな違いがあるものだろうか。
そもそもNHKも伝えているように、日本政府なども遺憾の意を表明はしていたのである。逆に、現地の日系人団体には慰安婦像を支持する動きもある*3


そして「新たなお願いNo.1」としてニューヨーク州慰安婦碑撤去の署名活動に「便乗」*4した日本事務局は、「新たなお願いNo.2」としてアングレーム国際漫画祭の主催者へ要請する署名を呼びかけた。

我等がテキサス親父とテキサス親父日本事務局が応援している論破プロジェクトです。


今月末より、フランスのアングレーム市で、国際アニメの祭典が行われます。
世界的にもアニメと言えば日本と言う位に浸透している日本の文化であります。


しかしあろう事か、このフランスのアニメの祭典に韓国が出展するとの情報を得ました。
さらにその韓国は、慰安婦に関して「20万人を拉致して性奴隷にした」とするプロパガンダの為のアニメや漫画を50作品出展するとの事。

「論破プロジェクト」とは、漫画祭で韓国がプロパガンダ作品を出品するという報道を受けて、日本から2倍のプロパガンダ作品を送ろうする計画のこと。下記エントリにまとめたように、幸福の科学に支援されているプロジェクトであり、公開情報から判断する限りプロパガンダ自体も表現力と史実性の両方に問題をかかえている。
「慰安婦漫画で日本が倍返しだ!」「見た目は派手だが、脇はがら空きだぞ」 - 法華狼の日記
漫画祭なのに「アニメと言えば日本」などといわれても主催者も困るだろう。それを根拠に韓国が出展すること自体に問題があるかのように主張するにいたっては、夜郎自大もいいところだ。
それに招待されて接待されたというだけで、「すでに主催者は韓国が買収済み」だの「主催者が韓国に買収されているのを知ってて何もしないよりも何かアクションをすべき」だのと主張すること自体が、漫画祭の主催者へ失礼だと思わないのだろうか。

*1:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20131219/1387494356

*2:太字強調は原文ママ

*3:http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20131221/1387607431

*4:日本事務局のエントリではニューヨーク対象の請願者が「便乗商法」と批判されているが、商業活動をおこなっている「テキサス親父」こそ触発者に便乗したと評するべきだろう。