法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ギャング・オブ・ホラー』

エログロに塗り固められたオムニバスホラーを、ミュージックビデオ調の映像とラッパーの語りに乗せた、2006年の米国映画。GYAO!で今回は22日まで無料配信。
http://gyao.yahoo.co.jp/p/00641/v09926/
面白いのがストーリーテラーが誕生した経緯を見せる冒頭パート。なんとマッドハウス制作によるアニメーションで描かれている*1。各エピソードでも、オチの後に次のエピソードへつなぐ橋渡しとして短いアニメパートが入っている。
必見というほどではないが、無料ならば見て損はないと思えるくらいのクオリティ。冒頭パートは量もけっこうあって、起承転結もまとまっている。どちらかというと動きは少ないが、アメコミ調のキャラクターがポップに地獄を見ていく映像は楽しい。


映画全体の印象は『世にも奇妙な物語』に近い。
かなり強烈なセックスやスプラッタが描かれているが、ショートショートとして普通で、語り口もゆったりとしているから、さほど驚くことはない。むしろ表層の過激さに反して、教訓は道徳的で説教くさいくらい。90分という短めな尺ということもあり、結果として、暇つぶしに良いバランス。
タモリのかわりにストーリーテラーをつとめるスヌープ・ドッグは、映像情報によると大物ラッパーらしい。残念ながら全く知らず、思い入れはわかなかった。

*1:ただ、EDクレジットによるとアニメーターとしてJUNPEI TAKAYAMAが入っているほかは、ほとんど海外スタッフのようだ。