『探偵オペラ ミルキィホームズ』第6話で注目を集め、『SKET DANCE』コンテ演出で称賛された、若手アニメーター吉原達矢のTVアニメ初監督作品。動かすことが大好きなアニメーターらしく、15分の時間いっぱいに暴れまわる映像が心地良い。それでいてハイテンションすぎてメリハリなき平板なギャグ描写におちいることもなく、ちゃんと起承転結のある手堅いコメディとして完成している。
今期では『ゆゆ式』と並んで、見ているだけで作画心が幸せになり、なおかつ物語が夾雑物にならないアニメだ。
そして今回、食物連鎖を描くパロディで、『ガンバの冒険』そっくりの止め絵カットが映ったことに大笑い。『ガンバの冒険』で印象的な背景美術を担当した小林七郎は、『探偵オペラ ミルキィホームズ』を最後にスタジオを解散して現行アニメから手を引いているので、アニメ史的に吉原監督ならではの面白味を感じた。同じ意味で、＃2話でエヴァンゲリオン混じりの実写版巨神兵をパロディしていたのも、同じタツノコプロ制作という地味な繋がりがあるか。
