法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

日本の歴史的犯罪を否認しようとして、ホロコースト否認にまで手を広げた一例

当時に同盟をむすんでいた大日本帝国ナチスドイツ。一方の問題を否認する者が、もう一方の問題も否認する態度は、ある種の一貫性があるとはいえる。一貫して愚かだ。
News U.S.

※中山議員の件を在日が必死に否定しようと「ホロコースト」を持ち出したら、
 逆にホロコーストが捏造である事を指摘されてしまった件

2ちゃんねるまとめブログだが、冒頭に上記の要約がコメントされている。自身の立ち位置を明確にしていることだけは誉めてもいいかもしれない。そう立ち位置を選んだ責任もしっかりとっていただきたいものだが。


それでは実際の書き込みを見ていこう。

350 :名無しさん@13周年 [sage] :2013/03/18(月) 02:02:03.88 id:bzadlSEr0
頭の悪いやつだな。
ホロコーストはなかった」並に、
世界的に非常識なことを言ったから、
叩かれているだけなのに、
それを陰謀だとは、どんだけ厨二なんだよwww
発想が、山本太郎と一緒だなw


369 :名無しさん@13周年 [sage] :2013/03/18(月) 02:13:31.59 ID:+J4QAc640
>>350
ホロコーストが捏造だったんか
びっくりしたなぁ
NHKの番組はウソだったんだな

ホロコーストはなかった」と中山成彬議員の主張が同程度という批判に対し、中山議員が正しいという立場から「ホロコーストはなかった」も正しいのだなと反発したことが発端のようだ。
ホロコースト否認の方向性は下記のように、強制収容所や強制労働は認めつつ、ガス室のみを虚偽と主張するもの。

397 :名無しさん@13周年 :2013/03/18(月) 02:57:28.54 id:ZIo7JK4I0
>>388
ガス室が嘘だってだけだよ
収容所で強制労働で死にまくったのはガチ
病気が多かったはず

しかして根拠を見ていくと、「>>373」は「聞いたことある」だったり、「>>382」は「最近動画みた」といいつつ何の動画かは示さなかったり、情報源がはっきりした書き込みがひとつもない。書籍どころか外部サイトすら示されていない。
せいぜい運用に対する細部の疑問点が羅列されているだけで、ガス室の跡が何のための施設だったのかという説明すらできておらず、通説への対抗にはなりえない。
たとえば治療記録についても、たとえ知識がなくても、ガス殺と同時に強制労働も行っていたから後者を治療していたのだろうといった反論が容易におこなえる。


ちなみに、15年前にもインターネット上でガス室を焦点とした論争があった。下記は、その当時の論争を記録したページ。
http://homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/holocaust/holocaust.htm
内容を編集せず記録しているだけなので可読性は低いが、論争の内実を知るには向いているだろう。こうした過去の蓄積が反映されているようすは書き込みからうかがえない。


しかし、これほど情報源が示されていない主張でも、2ちゃんねるまとめブログに掲載されたために、一部で信用されて拡散しているようだ。
http://topsy.com/www.news-us.jp/article/347813853.html


そもそも、まとめ自体に明らかな歪曲がある。
まとめのタイトルでは「ガス室とされる建物に煙突がないと指摘されたら、後から追加した」と要約しているが、実際のやりとりは下記のとおり。

382 :名無しさん@13周年 [sage] :2013/03/18(月) 02:21:39.85 ID:+J4QAc640
>>373
最近動画みたんだよ
びっくりしたよ、
ガス室がなかった
ってせつめいしてた学者が
刑務所入ってたみたい
スターリンの捏造らしい
焼却炉とか煙突とか
あとから作ったらしい


385 :名無しさん@13周年 :2013/03/18(月) 02:31:39.69 id:taLCCsmt0
>>382
焼却炉は復元。
煙突はなぜか焼却炉と
つながってない。
ガス室といわれる部屋のドアは
至って普通のもので
密閉性はない。

少なくとも、「煙突がないと指摘された」に該当する部分がないのだ。
なお、焼却棟はドイツ撤退時にいったん煙突等までとりはらわれていた。つまり煙突等も再建されたもの。その経緯は、ホロコーストを否認する歴史修正主義者も認めている。
<質問006>

ソ連軍が占領したときに残っていたのは、防空シェルターに改築された焼却棟Ⅰでした。焼却棟としての不要な部分(煙突や燃焼炉)が取り除かれたり、防空シェルターとして必要な部分(隔壁、入り口)などが付け加えられたりしていましたが、建物の基本的な部分(土台、おもな部屋を区切っている壁)は残っていました。

③ そして、戦後、ポーランド当局は、この焼却棟Ⅰを「殺人ガス室」を備えた「絶滅装置」に見せかけるために、煙突と燃焼炉を「再建」し、防空シェルターとなっていた死体安置室の隔壁を取り除き(このとき、洗浄室と死体安置室の隔壁も誤って取り除いてしまったので、現在展示されている死体安置室(「殺人ガス室」)はオリジナルの状態よりも広くなっていますが)、死体安置室の天井に「チクロンB投下穴」を開けたのです。

いずれにせよ、書き込みが主張していないことを、この2ちゃんねるまとめブログは主張しているわけだ。


自国の恥部から目をそらす行為は、あらゆるものへの判断力と倫理観を失わせていく。