法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『THE UNLIMITED 兵部京介』#07のニコニコ動画コメント

超能力者が能力レベルごとに区別され、国家機関によって利用されたり抑圧されたりしている少年マンガ絶対可憐チルドレン』。その敵キャラクター兵部京介にスポットを当てたスピンオフTVアニメ。
その兵部京介の少年時代の物語、超能力を持たない人々の社会から距離を取るようになった原因を描く前日譚が配信された。描かれるのは、第二次世界大戦をモデルとした戦争の初期において、超能力部隊が結成されるまで。サブタイトルは「超能部隊 前編 -Generation ZERO PART?-」。


差別されていた超能力者の子供が、軍事利用という形で役割を与えられ、仲間とともに自我を確立していく。そういうシンプルで類型的といっていい物語なのだが、作中の時代が第二次世界大戦がモデルになっていることもあって、気になるコメントが普段以上に見受けられた。
特に気になったのが、兵部京介とともに超能力部隊がニュース映画を鑑賞する場面。世界に平和をもたらすためというナレーションに対し、同じ部隊の少女が先に戦争をしかけたのは日本なのに、と批判する。もともと勝気な令嬢らしいキャラクターであり、超能力を持っていることもあって、作中の一般人と見解が異なっていても不自然ではない。そしてニュース映画の映像から日中戦争と類推されることで、満州事変は言い訳できないというコメントが複数ある。欧米も同様だというコメントに対し、両方が悪いという反論コメントもあった。


しかし、それらのコメントに混じるようにして、満州鉄道を爆破したのは関東軍ではないと主張するコメントを見かけてしまった。
むろん誰でも書き込めるようなニコニコ動画のコメントをいちいち取り上げてもしかたないという意見もあるだろうし、しっかりしたコメントも意外と多い。しかし最近、2ちゃんねるまとめブログを別目的で読みながら徐々に排外主義に染まって在特会へ参加するまでになった事例を紹介している論文*1を読んでしまった。だから、ささいなことであろうとも記録しておこうと思った。