法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『マギ』第19話 ホシの名はシンドバッド

策士が策に溺れる醜態の面白さ。


内容は全く違うが、面白味は第14話と同じ。
『マギ』第14話 アリババの答え - 法華狼の日記
基本的には対立する勢力が一箇所に集まって、口頭でやりとりしているだけ。しかし何が飛び出るのかわからないため、緊張感と意外性を保ち続ける。それぞれの勢力内でも衝突したり策謀したり切断したりと、この機に乗じて齟齬を表明し、コミカルな人物描写としても機能していた。


コンテは、『今日からマ王!』の小寺勝之コンテ回っぽいなと思ったら、小寺勝之だった。アニメーションとしては、あまりに動かないカットの多さにどうかと思いつつも、面白かったことは確か*1。おそらく原作の良さではあるだろうが、楽しい回だった。
絶園のテンペスト』の1クール終盤が、同じように面白かったことも思い出す。『DEATH NOTE』や『コードギアス反逆のルルーシュ』は絵の動かせない策謀劇を過剰演出で盛り上げていて、それはそれで面白かったのだが、淡々と演出しても意外と絵にはなるのだ。

*1:ただ、実際に何があったのかを魔法で調べる場面では、全セルを使ったりもしていた。全セルとは、セル画の全面を塗ったカットから来た言葉。