法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『タイムスクープハンター スペシャル』てんてこ舞い“大奥”歳末始末記

晦日の大奥を50分間で描くSP。『シーズン4』の最終回で時空移動に失敗した主人公が、男子禁制の大奥へ入りこんでしまい、奪われた通信機器を返却してもらうため右往左往する。


狙ったわけでもないだろうが、日本テレビで半年前に放映された特別番組の、陰画のような内容だった。
『ネプチューンの超体験!タイムワープ旅行社〜時間旅行で江戸時代へ〜』 - 法華狼の日記
ホストのように女性達の相手をつとめる「男芸者」、大奥のさまざまな厳しい規則や労働、大奥での奉公が重視される社会背景……はめをはずせる特別な日を舞台として、女性が江戸時代に抑圧されていたことを、逆説的に描いていった。
あまり予算のある番組ではないので、特撮はほとんど使われず、江戸の全景などは映されない。ほとんど既存のオープンセットを利用して撮影されていた。しかし、今回は予定外の取材という前提があるため、自由にカメラを使えない物語上の必然性がある。結果として、大奥という閉じられた世界の雰囲気が画面に現れていた。
大奥へ男が出入りする裏技は、資料に残る方法を利用。女装して入ろうとする無理やりさが、哀愁ある滑稽さと、緊迫感を両立させていた。どう見ても怪しい未来人が現地人に出会うたび「怪しい者ではありません」と釈明し続ける天丼ギャグも冴えている。


ちょっと個人的には良い話すぎるかなと思わなくもなかったが、解説役でしかなかった女性ナビゲーターも江戸時代にやってきて多面的に状況を描いたりと、SPらしいボリュームある特別な構成で楽しめた。