法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『未来警察ウラシマン』なかむらたかし回

ニコニコチャンネルで配信している『未来警察ウラシマン』が、ついに伝説的な第26話「ネオトキオ発地獄行き」を配信開始。無料なのは今月26日の15時まで。
http://ch.nicovideo.jp/channel/urashiman
絵コンテと作画監督なかむらたかしが担当し、原画には他に森本晃司福島敦子がクレジット。未来世界を舞台に、廃車間近な新幹線を軸として、大騒動がくりひろげられる物語だ。この作品らしく物語の密度は薄いが、普段よりは登場人物の間抜けな行動で状況を動かさず*1、細かく入れたアクションを楽しめる。
Aパートでは、新幹線に乗り込んだ主人公を仲間が追いかける様子を1カットで描いた狂騒が楽しい。Bパートは破片の飛び散る戦闘がくりひろげられる。なかむらたかしらしく、タメツメをきかせた現代的な作画アニメと違い、枚数を使って細かな芝居を入れていて、海外アニメのようなカットが多い。
絵コンテも、普段より引きの構図を多用して、新幹線の長大さや建物の巨大感がよく表現されている。主人公が新幹線の屋根にはいつくばり、敵の攻撃をさけて移動していく場面など、演出面で『未来少年コナン』を思い出したり。マンガ映画らしい面白味がある。なかむらたかしが後に『風の谷のナウシカ』に原画として参加したのもむべなるかな。


ちなみにニコニコチャンネルでは『黄金戦士ゴールドライタン』も配信中。なかむらたかし一人原画の第22話が、ちょうど今月21日から配信され、今月28日15時まで無料視聴可能だ。
http://ch.nicovideo.jp/channel/goldlightan
個人的な話になるが、こちらの作品はDVDBOXで持っているので、今回の視聴は見送り。

*1:ちょうど同じ週に配信された第25話など、敵地からの通信でどうでもいい会話をくりひろげたことが、敵に捕まる一因となってしまう。通信の前から敵に感づかれてはいるのだが、登場人物の間抜けさにたよった展開が嫌いな者としては、同じ捕まるにしても互いに知恵をしぼった結果であってほしいし、せめて失敗も一瞬のこととしてテンポ良く処理してほしかった。