「なぜポップが王子じゃないのか」
「みゆれい大勝利ですね、これは」
「ケモナー大歓喜だよな、これは」
童話パロディとして押さえるべきところは押さえつつ、細かなギャグを入れ続けていて、コメディ回としてそつがない。
女装したままアカンベェを呼び出したかと思えば、変身するのも一人だけと、バンクでも遊んでいる。全員が変身しなくてもいい前例ができたことで、アクションや必殺技担当の幅も今後に増やせるだろう。
上野ケン作画監督らしい、描き込みの多い作画も良かった。美麗な絵柄なので、シンデレラ世界を舞台にした今回、ふさわしい登板ではある。しかし、けっこうキャラクターデザインから外れているのだが、それほど視聴者の嗜好とずれていないため、好意的に受け入れられるという。
それにしても、この作品のコメディは、やはり敵味方ふくめた仲間内で展開したほうが、やはり楽しい。シリアスな展開では、逆に外部からの客観的な視点や障害がほしくなる。
より正確にいうと、いつもの敵味方だけで物語が動く場合、それほど困った状況とは感じられないので、変化や成長の必要性が説得力を持たないというべきか……ちょっと考えとして未整理なままなので、今後に機会があれば改めて書くつもり。