法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『マギ』第5話 迷宮攻略者

前回に続いて小寺勝之コンテ。謀略による衝突こそ回避されたものの、遊牧民は帝国へ従属することを選び、帝国の前線部隊では内輪もめが発生する。
谷底での会話劇に作画リソースを配分したのは良かった*1。そこで老婆の演技に力をこめて生々しく描いたから、直後に老婆の命が消える場面で喪失感が生まれた。その場面では、おそらく原作から引いた描写だろうが、主人公マギの人間と異なる死生観も描けていた。死者とマギの落ち着いた会話が、嘆いている遺族の対比で際立つ。
Bパートのアクションも、短時間で設定を説明しつつ状況を変転させているだけでなく、女性キャラクターの描写で色々と驚かされた。

*1:その分、Bパートのアクションは、物語の要求に比してリソースが足りていない感はあった。矢を止める場面など手抜きの止め絵に見えてしまい、たとえば『マトリックス』よろしく回り込んで見せるべきでは、と感じたくらい。