法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スマイルプリキュア!』第35話 やよい、地球を守れ!プリキュアがロボニナ〜ル!?

スタッフ入魂のロボットアニメ回。物語にパロディ要素を並べるだけに終わらず、それそのものとして見ても充分な見どころがあった。
大塚健コンテで、大塚隆史演出。原画も大塚健が参加しているだけでなく、同じスタジオへらくれすメンバーの石野聡や渡辺圭祐、さらに大張正己まで参加している入れ込みっぷり。
これは東映アニメーションが珍しく近年に制作したロボットアニメ『ガイキングLOD』に参加していたスタッフでもある。大塚健はもちろんコンテや原画で参加し、大塚隆史も第2話でコンテをふくむ演出を担当していた。


大塚ツイッターによると、原画枚数は3600枚とのことで、日常を中心としたTVアニメよりも少ないくらい。たっぷりのメカアクションからは信じられないほど巧みに省力されている。

大張ツイッターによれば、やはり冒頭の作中作での露骨な月面戦を担当したらしい。すでに様式美といおうか。


物語を簡単にまとめれば、敵味方の多様なギャップで笑いをとるコメディ。プリキュアだけでなく、バッドエンドも三幹部全員が出撃しながら、うまくキャラクターの個性を出していた。
ただ、ツッコミ担当のサニーとマーチは、冷たい目線など印象的で良かったが、どこかでこの二人の温度差もほしかったかな。たとえば熱血なマーチがバトル後にロボットを賞賛するように変わり、そのことにサニーが突っ込むとか……もともと今作はサニーとマーチの違いが少なくて、初期設定はプリキュア4人で良かったのでは、と時たま思う。『Yes!プリキュア5』と差別化するためにも。