法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『エウレカセブンAO』第十九話 メイビー・トゥモロー(episode:19 the day)

前作ほどではないが、もっと前倒しで開示するべきだったと思う設定が多い。トゥルースの能力設定も、今回の開示手順を見る限りでは、シークレットとのコンタクトが成功した第十五話時点で描けたんじゃないかな……そこから行動の動機を探っていくという形式でも充分だったと思う。
その行動の動機は、第十七話の感想*1で書いたように、おそらく勘違いした男に育てられた結果といったところか。思い返せば、會川昇シリーズ構成の『十二国記』でも似たような「王」がいたな。尊大なように見えて隠していた動機が矮小な敵というのも、會川昇脚本では珍しくない。
一方で、間違いを認められない大人が子供たちに未来をたくすという展開は、あまり過去の會川昇脚本では見なかったな、とも思う。一応、結末までには充分な設定開示ができていたから、今回だけを見れば父と娘のドラマとしてまとまっている。


それでもって、シークレットからスカブコーラルへ主人公側の敵対関係が変わる。第十五話の感想*2では文明を維持するためスカブコーラルと対立することはできないと思ったからこそ、文明を維持したい人類社会とスカブコーラルを敵視する主人公側とで対立するという流れに納得できた。こうなると、逆にシークレットとコンタクトした日本と、主人公が同じ陣営になりそうだが……