法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

歴史を知らない子供たち

歴史を知らずに僕等は生まれた
平和の歌も知らずに育った
知ることが許されないなら
せめて僕等の歴史は覚えてほしい
僕等が育った時代の歴史を


女子挺身隊と従軍慰安婦の混同は朝日新聞記事の責任? - 法華狼の日記*1

mammalia 2011/07/09 23:24

日本の従軍慰安婦と在韓米軍の慰安婦問題は韓国で密接にかかわりがあるみたいで、最近では金貴玉も言ってるし、そもそも韓国国内で従軍慰安婦問題が盛り上がった理由は、本丸が当時でも残ってた在韓米軍の慰安婦問題だったから。って噂をまことしやかに当時聞いた覚えがあります。

hokke-ookami 2011/07/10 00:01

「本丸」かどうかはともかく、同じ問題意識の上でとらえられていた可能性は充分にあると思います。慰安婦制度を問題視する観点には、国家や民族間の差別意識だけでなく、女性に対する差別意識という部分も確実にありますから。たとえば私も、ベトナム戦争で韓国軍が行った虐殺の取材を映画『ナヌムの家』の監督が行っていたと書かれた書籍を読んだことがあります。
『特派員が見た「紛争から平和へ」 人々の声が世界を変えた!』伊藤千尋著 - 法華狼の日記

そもそも、ベトナム戦争に対して日本政府がどのような立場であったか、ベトナム戦争を日本国内で批判していたのがどのような論者であったか。それを想像してみれば、従軍慰安婦問題においてベトナム戦争は相殺の材料に使えないとわかるだろう。


一部全国紙が従軍慰安婦問題についての「誤解」を生んだと主張する読売新聞の欺瞞 - 法華狼の日記

x 2012/08/23 23:53

「問題は人身売買と慰安所内の違法行為で、日本政府&軍中央による組織的誘拐は確認されていない」
「占領地で奴隷狩りやユダヤ人収容所送りのように性奴隷にしたわけではない」
「現地部隊による誘拐監禁レイプはあったが、すべての慰安婦が暴力的に誘拐されたのではない」
「問題は管理売春という性奴隷制度・女性の人権侵害で、暴力的な強制連行ではない」と、とりあえず*1にある注釈にあるように、すべての慰安婦がスマラン事件と同じように募集段階で暴力的に強制されたかのように勘違いしている可能性の高い韓国国民や諸外国議会に誠実に訴えなけれないけませんね。

hokke-ookami 2012/08/25 07:45

「占領地で奴隷狩りやユダヤ人収容所送りのように性奴隷にしたわけではない」

それぞれの固有性を無視してはなりませんが、そのような論理も通用しません。
歴史全般についてxさんが無知であり、そのため従軍慰安婦問題の枠組みが理解できないのだと、はっきりわかりました。
「奴隷」は、必ずしも支配者が直接的に強制連行で集めたわけではない - 法華狼の日記

奴隷制に限らない。植民地政策というものは、現地にあらかじめ存在する民族間や階級間の対立をしばしば利用する。たとえば、ルワンダにおけるフツ族ツチ族の対立もそうだったし、ビルマ少数民族問題も日英が対立をしかけたことが現代まで尾をひいている。

ポーランド紀行・アウシュビッツの嘆息

まずかれらを騙し、土地を買上げた上、イスラエルに送還すると思い込ませた。よってユダヤ人は持てるものすべてを持って汽車に乗る。もちろん行く先はアウシュビッツ。だがユダヤ人はまだ何が起こるか気づいていない。ドイツ軍はユダヤ人のスーツケースを一時的な処置として中身ごと提出させるが、スーツケース等に名前を書くように命令する。これが単なる没収と気づかれたらどんな暴動が起こるかわからないので、返還時の混乱を避けるため、と嘘をつく。

連行時のことではないが、シャワーを使わせると騙して毒殺したことは有名だろう。
むろん、それぞれの問題の固有性を無視してはならないし、時期によってホロコーストの手段も変化していた。


橋下徹大阪市長はデマを根拠に従軍慰安婦問題へ言及していたことが確定 - 法華狼の日記

Jose Cuervo 2012/08/27 03:30

成人男性なら、そのマクデューガルさんのいう強姦所は、戦時中も、21世紀の現在も至る所にあることは知っていますので、マクデューガルさんのあたかも日本だけが強姦所を持っていたような記述には、悪意しか感じませんね。

赤猫 2012/08/27 03:43

どこに「日本だけが強姦所を持っていたような記述」がありますか?

あなたが、マクドゥーガル報告書がどのような物であるかを全く理解していない証拠です。

いいですか、この報告書は、1998年8月国連人権委員会差別防止・少数者保護小委員会で採択されたゲイ・マクドゥーガル戦時性奴隷制特別報告者の「武力紛争下の組織的強姦・性奴隷制および奴隷制類似慣行に関する最終報告書」のことです。

本文での主な対象は、旧ユーゴスラビアでの戦争とルワンダ虐殺であり、附属文書として日本の慰安婦について取り上げています。

全訳版出版社による内容説明を紹介しておこう。全体の枠組みでは近年の人道問題を取り上げており、従軍慰安婦問題への言及は枠組みの延長上にある。
http://www.gaifu.co.jp/books/ISBN4-7736-2503-1.html

マクドゥーガル報告書」(最終報告書)は98年、国連人権小委員会で採択され、世界の注目を集めた。この報告書は旧ユーゴやルワンダなどを例に、女性への暴力の防止と加害者必罰の原則の確立を提唱し、付属文書で日本政府に対して「慰安婦」問題の責任者処罰と被害女性への国家補償を強く勧告している。

ちなみにマクドゥーガル報告書以前に出版された吉見義明『従軍慰安婦』も、あとがきでユーゴスラビア紛争に言及している*2

旧ユーゴで民族浄化や集団レイプなどがおこり、十五年戦争下の慰安婦問題と同様の問題が、現代でもかたちをかえて再発する可能性があることを実感させられることになった。このような環境に置かれたとき、わたしたちは一体どのように行動するであろうか。慰安婦問題のしっかりした解決と再発防止措置は何より現代の課題なのである。

*1:引用したコメント文を適宜はてな記法へ変更した。以下同様。

*2:236頁。