法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『機動戦士ガンダムAGE』第38話 逃亡者キオ

ヴェイガンの政治体制がよくわからない……緩和医療だとしても、すぐ処方できる薬があるならば、それはキオが望むまでもなく行き渡っているべきではないかなあ、とか。管理しやすそうな密閉空間で善良な独裁者が率いているにしては、どうにも整合性が感じられない。
敵地深くへ一撃離脱の奇襲をしかける展開は好みなのだが、これも百年以上も人類社会から一部上層部を除いて情報が遮断さていた場所にたどりつきながら、作中人物の興奮が薄いというか。


いや、各設定について作中描写と矛盾しない補完を視聴者が行うことは可能なのだが、もっと感覚的に納得できる描写にしてほしいところ。
クロスボーンガンダム』等を参考にしているなら、それを超えた納得感ある社会を作り上げてほしかった。
たとえば、「EXA-DB」というブラックボックス設定があるのだから、その残された断片情報を神のようにあがめる擬似宗教国家としてヴェイガンを設定してもいい。社会的な不合理は「そういう宗教だから」でごまかしてもいいのだ、フィクションならば。