自民党と徴兵制について少しまとめ - 法華狼の日記
上記のエントリでは日本国内、それも主に改憲草案を受けて自民党内の徴兵論をまとめた。話の流れ上、外国では徴兵制が廃止される一方という論を進めた。
しかし、日本社会に固有の問題と考えるのは、それもまた一種の偏見だろう。実際、一年ほど前にookamu氏が英国で自民党同様の事例があったことを記録し、フランスでも同様の事例があったことを指摘していた。
http://d.hatena.ne.jp/ookamu/20110817/p1
英国民、暴動再発防止に徴兵制復活論も(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110815/erp11081518140002-n1.htmまあどこの国でもこういうことを言い出す人間は一定数いるのかとしみじみ。数年前フランスで暴動が起きたときにも当時の大統領候補であったロワイヤル氏が似たようなことを言っていたことを思い出します。主張する原因と思われる事件が両者と比べてあまりに小さいという違いはあるものの日本でも当然いるわけです。
すでに産経新聞の元記事は消去されているが、「若者を鍛え直すため、「徴兵制を復活させよ」との声も上がる」と書かれて、明らかに抑圧に肯定的な主張であった。
はてなブックマーク - 【英国暴動】英国民、暴動再発防止に徴兵制復活論も+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
記事後半には「世論は、前労働党政権時代に助長された子供や貧困層を甘やかす風潮にうんざり」という文面もあり、むしろ暴動を防ぐには逆効果ではないかと思ったものである。
もちろん、現与党である民主党も、自民党と大同小異*1の政党であることは間違いない。
先日も自民党の憲法改正草案に、事実上の同調をするかのような会議へ民主党等からも議員が参加していたと報じられている。
戦時教育「悪くない」/改憲派集会 民主・自民・たち日・みんなが出席
改憲派の「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会(民間憲法臨調)が主催する集会が3日、東京都内の砂防会館で開かれ、与党・民主党と、先ごろ改憲草案を発表した自民、たちあがれ日本、みんなの党の代表が参加しました。
自民党の保利耕輔憲法改正推進本部長は「天皇元首化」「国防軍」などの同党改憲草案を説明。「戦争放棄の『放棄』が気にいらない」「戦争中に受けた教育は悪かったと思っていない」と暴言を述べつつ、「各議院の総議員の三分の二以上の賛成」という「96条の壁がある」「今度は国会の中で改憲を作っていかなければならない」と主張しました。
特に、戦争中に受けた教育を肯定する言葉が、深く繋がってくる要点だろう。その時代の教育を悪かったといえないのであれば、教育と称した抑圧が導入される懸念が出てくるのは当然だ。