法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『クレヨンしんちゃん』おひとりさまだゾ/『SHIN-MEN』お風呂でゴーゴー大作戦!

前半は「おひとりさま」を気取ったみさえが、計画倒れだのバーゲンだので時間をつぶし、その度に夕食が鍋になるという天丼ネタ。くり返されるギャグの妙味と、結末で鍋をやめると宣言した後のナレーションで1週間カレーになったというオチは悪くない。
しかし、「専業主婦」が「おひとりさま」を楽しむ姿は、現在の日本社会からすると成立困難な姿にも見えるな。


『SHIN-MEN』は、乗り物のバスと見せかけて風呂のバスへヒーローを誘い込んだトンメンが、自分達も気持ち良くなってダラケてしまう。結局今回もカンだけが奮闘するハメに。
今回もムトウユージコンテ演出で、作画は針金屋英郎の一人原画だが、意外と悪くない。むしろムトウユージ回では最も好印象。
風呂に沈んで隠れていたトンメンがアクアラングを鼻の穴に突っ込んでいたり、バス内のバスがけっこう銭湯らしい雰囲気を演出していたり、細部の描写がこっている。奮闘するのがカン一人なため、暴走するバスを止める姿に作画リソースが注ぎ込まれ、トランスフォームをくりかえすアクション作画もよく動いていて楽しい。
だらけたままヒーローと悪役がなごやかに別れたかと思わせて、いつもの必殺技でトンメンが倒されるオチも良かった。風呂ののんびりした雰囲気に飲まれていて、一般人も風呂にのぼせて気力を失わされていた中盤の描写をすっかり忘れていた。
本編の『クレヨンしんちゃん』を思い出させるシチュエーションコメディだからこそ、逆に映像やテンポが通常より頭一つ抜けていると感じさせられた。