法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『スイートプリキュア♪』第38話 パチパチパチ♪不思議な出会いが新たな始まりニャ!/第39話 フギャー!音符がぜーんぶ消えちゃったニャ!

第38話は傑作。他のプリキュアとは世代が異なる一人に視点を固定して、芯の通った物語進行を見せる。
アクションでもキュアミューズ一人の奮闘から、仲間達が登場し、連携して危機を脱するまでの流れが自然。台詞で長々と説明せず、立体的な作戦を映像で見せてくれた。プリキュアに変身した状態で異性やその姉への思いを描き、変身前後でドラマが中断せずスムースに物語が繋がっているのも好印象。
最後には、少女が気持ちに折り合いをつけて好きに歌えるようになるという成長をはたし、同時に仲間を受け入れていく。さそっていた仲間が、最後に歌いたくないなら無理をする必要はないと直前に明言していたのも、キャラクターを大事にしていた。
演出は田中裕太。河野宏之作画監督らしくキャラクター作画に癖はあったものの、よく動いていた。アクション多用回に良いタイミングで登板したと思う。


第39話は門由利子演出、上野ケン作画監督アバンタイトルの変顔多用と、アクションでの影無しエフェクト作画が目を引いた。
物語としては敵首領ノイズの暗躍を描くため、ひさしぶりに音符争奪戦を楽しく描いたといったところ。その過程で、キュアミューズの体型変化をギャグで拾ったのが楽しかった。シリアスでシークレットブーツ設定を使われても困るし、キュアミューズの正体暴露直後のシリアスな雰囲気でギャグをやられても困る。冗談混じりにフォローを入れておくのは今しかないというタイミング。