法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

韓流へ反発する者は、反省することができない者ばかり

2ちゃんねる既婚女性板で、韓流を推しているフジテレビへの反発を表明しようと、スポンサーである花王のボイコットが始められているとか。
http://hamusoku.com/archives/5454164.html
犯罪者の一族係累を犯罪者あつかい*1して抗議の電話をかけたが全くの勘違いで、北海道新聞で電話内容を詳細に報じられ、2ちゃんねる内部やまとめサイトからも切断処理された*2昨年の反省はしているのかどうか。
「これからすること一覧」というまとめを見ると、明らかに手を広げすぎており、批判対象を精査できているとは思えない。田母神氏が動いていることを歓迎しているかのようでもある。

695 :名無しさん@涙目です。(兵庫県):2011/08/01(月) 19:30:12.91 id:cWeCPugT0 ?PLT(20002)
鬼女すごすぎワロタw

4 名前:可愛い奥様 []: 2011/08/01(月) 15:33:41.32 id:NJRW2pqH0 (2)
まとめwiki:http://www18.atwiki.jp/hujitvtakaoka/pages/1.html
これからすること一覧
総務省に苦情
●保守政治家・思想家にメール(→田母神俊夫氏、片山さつき氏に動きアリ?)
●「フジテレビ 韓国 ゴリ押し」で検索
●スポンサーに抗議or不買運動(→サントリーに動きアリ?ソース無し)
●近くのスーパーの店長やお客様カードにフジのスポンサーの不買運動が始まっていることを伝える
●海外に情報を拡散(→台湾、フィリピンのニュースに載った!)
高岡蒼甫ツイッターをフォロー(→ついに10万人突破!)
高岡蒼甫Twitter:http://twitter.com/#!/tkok_sosk_8228
●フジテレビを見ない
YouTubeフジテレビチャンネルに凸→http://www.youtube.com/fujitv
YouTubeニコニコ動画の再生数UP
つべ:http://www.youtube.com/watch?v=vX8hpmN6wkc
http://www.youtube.com/watch?v=0NWmJ1fg1CQ
ニコ動:http://www.nicovideo.jp/watch/nm15160686
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15171061
●フジに直接電凸抗議。一部始終を録音し公開する
●スポンサーに電凸。言葉は丁寧に言いたいことはしっかり言いましょう
●FBS福岡放送にも電凸。出演者Twitterにも凸
出演者Twitter?http://twitter.com/#!/KODAMA1919
出演者Twitter?http://twitter.com/#!/search/%400501toko
●知り合いなどに、この騒動について教える。ただし、あまり感情的にはならないこと
●「外国人参政権」「人権救済擁護法」について少しでも調べ、人に教える
●スイス政府著『民間防衛』を読む、あるいは知人に配る
●外国人直接保有株について、株主名簿を公開するように活動する

ここでスイスの『民間防衛』は関係ないだろ。冷戦時代の書籍だから、日本で流布させようとしている者のイメージと違って、現在のスイス本国では使われていないとも聞くし。
ちなみにスイスでは自国を舞台とした作品を日本風へ作り変えられた『アルプスの少女ハイジ』に対し、反発と葛藤があるという。
聖域を侵したアニメ「アルプスの少女ハイジ」 - SWI swissinfo.ch

 「わたしの記憶が正しければ、『アルプスの少女ハイジ』がヨーロッパでも大人気となった当時、スイスの文化人は一様に拒否反応を示しました」
 と語るのは、「スイス児童・青少年メディア基金 ( Schweizerisches Institut für Kinder- und Jugendmedien ) 」付属ヨハンナ・シュピーリ文書館に長年勤務していたフェレナ・ルチュマン氏だ。

しかし当時のTVアニメとしては珍しく現地へのロケハンを参向するほど制作基盤がしっかりしており、後に海外でも高い評価を受ける宮崎駿監督や高畑勲監督が若き日に心血を注いだ傑作である。スイスでも一般的には低評価を受けているわけではないらしい。他国の放送を受信して、スイス人も楽しんでいたという。

 「アルプスの少女ハイジ」は1976年にまずスペインで大ヒットした。その後、ドイツ国営テレビ「ZDF」などでも1977年から繰り返し放映された。スイスでは隣国のテレビ放送も受信できるため、自国のテレビ局が放映していなくてもこのアニメを観たというスイス人は少なくないはずだ。

「日本版ハイジがスイスの文化人の間であまり評価されていないのは、もしかしたら高畑氏が講演の冒頭で述べていたように、欧米用にアニメに手が加えられたせいもあるのかもしれません。一般的には、スイスでもオリジナルよりこのアニメの方がよく知られていると思います」 
 と言うルチュマン氏の言葉を裏付けるように、親子で「アルプスの少女ハイジ」を楽しんでいる人もいる。

ここで、どこの国で制作されたアニメ作品か、幼い時期は知らずに視聴していたという話も出てくる。

 スイス国営テレビドイツ語放送の文化部門に勤めるアニータ・エッガーさんも、幼い頃日本のアニメに釘づけだった1人だ。「アルプスの少女ハイジ」のシリーズは11、2歳の頃に初めて観て以来、最低3回は観たと言う。
「簡単なことばで分かりやすかったですね。子どもの頃はそれが日本のアニメだとは知らなかったけれど、『ハイジ』がスイスの物語だということは知っていたので関心は高かったです。原作にないセントバーナード犬が出てくることも特に気にはなりませんでした」

韓国で放映されたアニメが日本製ということを隠されていたという逸話を問題視する人や*3、日本文化を韓流へアレンジして再輸入している現状へ反発する人は、どう思うだろうか。


既婚女性板の利用者を「鬼女」と呼び、自分達がやっていることではないと切断処理の用意をしているニュース速報板や2ちゃんねるまとめブログだが、最初に示したまとめエントリでも韓国についてのデマが流れている。

397 :名無しさん@涙目です。:2011/08/01(月) 19:19:46.85 id:RU762KTF0
HONDAは韓国にトラウマがあるから抗議とか効果的かも


↓有名な話

かつて、本田技研の創業者、本田宗一郎氏が技術支援の為に、台湾と韓国へ技術支援に行きました。
暫くして、台湾から、「日本と同じものが作れるようになりました。是非見に来てください!」と連絡が入りました。
そして暫くして韓国からも連絡が。「日本と同じものが作れるようになりました。もう来なくてもいいです。」
そして韓国は本田とのライセンス契約を一方的に解消し、エンジンからデザインまで全くのコピー品を”韓国ブランド”として販売を始めました。
本田宗一郎氏は大変失望してこう話したそうです ”韓国とは絶対に関わるな”


641 :名無しさん@涙目です。(関東):2011/08/01(月) 19:28:10.68 ID:5QWuUHlBO
>>397
ソースは?事実かどうかマジ知りたい


761 :名無しさん@涙目です。(チベット自治区):2011/08/01(月) 19:32:38.22 ID:X/ve3uxE0
>>641
ホラよ

発言番号397番の書き込みは、既婚女性板で返品運動を行っているスレッドにもコピペされ*4はてなブックマークでも信用しているコメントを見かけた*5。だが、ソースとされる画像を見ての通り、あくまで朴正煕暗殺事件があった1979年に韓国企業と衝突が起きたという過去の話にすぎない。
しかも、この本田宗一郎の話は、すでにデマと判明したコピペを部分的に改良したものにすぎない。
ず's - デマの検証サイト一覧*6

『books-jp アジア共円圏の時代』(邱永漢渡部昇一)の中で、本田宗一郎さんが言ったこと、と、邱永漢さんが言っている、らしい。本当に本田宗一郎が言ったかは謎。

つまり、元は自伝の言葉としてコピペが流布されていたが、実際には別人が対談集で記憶による紹介をしたものだった。1991年に亡くなった本田宗一郎の言葉を1994年に紹介した書籍で、本人へ確認することもできなかった。
対談集で本田宗一郎とやりとりした記憶を語った邱永漢氏は、もともとは台湾の実業家である。台湾を持ち上げて他国を批判したという話を、素直に受け取って一般化することにはためらうべきだろう。聞いたという記憶は嘘でなくとも、本田宗一郎リップサービスをする動機はあったし、聞く側が確証バイアスで記憶をゆがめる要因もある。ちなみに本田宗一郎と出会ったのは1987年前後が初めてとのこと*7
おまけに対談相手で共著者の渡部昇一氏は、統一協会との関係も深く*8、誤りが古くから指摘されている南京事件否定論を今も主張する*9、デマゴギストとして有名だ。アパグループ主催の「真の近現代史史観」で審査をつとめており*10、つまりは田母神氏が民間に放出されることになったきっかけにもかかわった人物だ。
むろん、信用のおけない人物であっても、その個人的な体験談は根拠なく全否定するべきではないかもしれない。しかし、より詳細な2ちゃんねるでの検証がrocketdolphin氏のエントリで紹介されており、ホンダが韓国企業と関係を結び続けていたことも年表つきで説明されている。
本田宗一郎氏の「韓国とは関わるな」発言の元ネタ - rocketdolphinの日記
2006-06-11 - rocketdolphinの日記

909 名前:番組の途中ですが名無しです[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 22:59:42 id:CaexKI9m0
>>900
資本提携は解消したが、技術提携も解消したかは分かっていない
一応、今でも関係有るようだが、一旦技術提携を解消して、その後再提携したかもしれないが
http://www.honda.co.jp/news/2001/c011105.html
> Hondaは、1981年に大林自動車(以下、大林)と技術提携で二輪車の生産・販売を開始、
>現在、大林は2000年の販売実績で12万台と韓国における二輪車のトップブランドに成長している。
>新会社設立後も引き続き、大林は125cc以下の小型車の生産・販売を継続する一方、
>新会社はHondaブランドの更なる訴求を図るため、125cc以上の大型モデルを中心としたビジネスを行う

他にもホンダ公式サイトの年表を見ると本田宗一郎没後1年目、つまり対談集が発売される2年前にも、韓国企業と技術供与契約をしていることがわかる。
年表

韓国の大宇自動車と、乗用車に関する技術供与契約を締結

今回のコピペは自伝という表現が削除されているが、「韓国とは絶対に関わるな」という情報源が確認できない発言が残っている。しかも発言は本田宗一郎の生前からホンダが韓国企業とかかわり続けた現実と矛盾する。

*1:こうした発想を、今年に入って一応の全国紙がくりかえし見せるとは思わなかった。http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20110728/1311805188

*2:http://news4vip.livedoor.biz/archives/51614129.html

*3:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20110718/1311032069

*4:http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/ms/1312217714/56

*5:http://b.hatena.ne.jp/entry/hamusoku.com/archives/5454164.htmlid:ysync氏による「>>397>>761のホンダの話は結構強烈だな。 2011/08/03」。

*6:書名のリンクを排した。

*7:「私が本田宗一郎さんと知り合いになったのは、もうかれこれ二十年ほど前で、雑誌社に頼まれて、本田さんと対談するために埼玉県にある本田技研の研究所を訪れたときであった。」http://www.9393.co.jp/qmenu/kako_qmenu/2007/07_0204_01_qmenu.html

*8:http://www.worldtimes.co.jp/office/message.html#watabe

*9:http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20071116/p1

*10:http://www.apa.co.jp/book_ronbun/