むくわれない家庭の子供たちへ主人公がサンタクロースとなって夢を与える話。継続することの出来ない善意は自己満足といったん魔美を批判しつつ、後で自ら考えを改めて協力する高畑さんが格好良い。たしか物語構成自体は原作通り。
もの凄く奇をてらった映像に、クリスマスケーキの回り込み演出を見て望月回と確信していたら、本郷回だった。節穴。キャラクターの顔を映さず心情を想像させる演出の多用や、川面に風景が鏡写しとなって魔美の説得を拒絶する男というシチュエーションが、内包する葛藤をよく表現していて印象に残った。
背景美術演出も面白く、4分30秒ころに路地裏のサンタと出会う場面*1ではBGの引き速度とズームだけで立体的に見せる手法が懐かしい。12分50秒でも塀を立体的に表現し、こちらは何度見返してもどう撮影しているのか判然としなかった。