法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『デジモンクロスウォーズ』第22話 ワイズモン、デジタルワールドの秘密!

三条陸が脚本。ゾーン移動中に敵の攻撃を受けて主人公1人だけワイズマンに救われる。ゾーン移動中は大半のデジモンが身体を分解されてしまうので戦闘できないため、主人公陣営は防御に追われて戦線が膠着し、主人公がワイズマンから設定説明される流れを妨げずに適度な緊張感を保つ。
一方で敵対するバグラ軍でも幹部級で会議が行われ、コードクラウンが108あるという設定が開示された。煩悩の数として有名な「108」だが、ここで同じ三条陸シリーズ構成の『ゲゲゲの鬼太郎』を連想するところ*1。劇場版の人気がかんばしくなくて打ち切られてしまい、妖怪四十七士を集める以前に最終決戦すら中途半端だった。今作品は108ある重要アイテムの争奪戦であり、すでに大半を各陣営が手中におさめているので、話数が足りなくなることはないと思うが。
ともかく、増えすぎた主人公陣営を分断してキャラクターを整理、わかりやすく設定説明する。そして普段とは一味違うバトルを展開し今回だけで完結する、教科書的によくできた脚本構成だった。ダジャレじみた台詞回しは面白くはないが、いいそうなキャラクターが口にしているので、まあ不自然ではない。


演出は小村敏明が担当し、作画監督は今作で初の小松こずえ。『ねぎぼうずのあさたろう』でチーフアニメーターをつとめたが、正直いって良いとも悪いとも。もちろん下手ではないが、コテコテしたキャラクターデザインのニュアンスがつかめていない気がする。
合体バンク作画が長めになり、異空間に浮いた状況でのアクションも良かった。本編原画で大塚健が参加。

*1:ちなみにスタッフも相当に共通しており、同じ制作会社で同じスタッフルームを使っているという。http://blog.toei-anim.co.jp/kitaro/2010/10/