法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

大手新聞の問題をいくつか

まずは10年もたった旧石器捏造事件について毎日新聞が出した記事についたコメントから。
はてなブックマーク - 特集:旧石器発掘捏造、発覚10年 「最古」に踊った夢の跡 - 毎日jp(毎日新聞)

id:guldeen crime, media, history id:ncc1701↓『学術的証拠の捏造』を罪に問えるか、って話ですわな。▼返す刀で、ライアン・コネルの『"ナイスポ"的ネタを英訳し、あたかも事実のように流布した』行為も断罪して下さい。いや、やれ。 2010/11/04

最初から事実性を保証しないという断り書きをしていた以上、「あたかも事実のように流布した」と断言するのはどうだろう。
毎日新聞英字サイトコラムWaiWaiが断り書きをしていた件について少し - 法華狼の日記
もちろん上記の自己エントリでも書いているように、毎日デイリーニュースに掲載されたWAIWAIコラム自体に何の問題もなかったとはいわない。あらためて自社の報道姿勢を問い返す記事を求めることに異存はない。しかし、できるだけ批判する側も誠実でありたい。


http://book.asahi.com/clip/TKY201011060180.html

戦時中は三好達治高村光太郎ら大半の詩人が戦争詩を書いた。メディアの責任もある。

 萩原朔太郎は「南京陥落の日に」を、朝日新聞の記者から〈強制的にたのまれ、気が弱くて断り切れず〉(丸山薫あて書簡)一晩で書いた。〈こんな無良心の仕事をしたのは、僕としては生(うま)れて始めての事〉だったという。

基本的に「まど・みちお」作品の記事なのだが、あえて朝日新聞自身が強制して書かせた戦争詩にも言及がされている。意外と朝日新聞は自紙の戦争責任を反省した記事も多い。
この萩原朔太郎作品に関する記述はbluefox014氏も注目していた。記事中の詩も紹介されている。
萩原朔太郎「無良心の仕事」の作品、「南京陥落の日に」 - クッキーと紅茶と(南京事件研究ノート)
詩を読むと、確かに「無良心」という自己批判評価にとどまらない奥行きも感じた。