法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『人生が変わる1分間の深イイ話』の漫画・アニメSPを見て『ONE PIECE』の謎が解けた

日本テレビ系列で放映している、様々な「深イイ」逸話を紹介するバラエティ番組。マニア視点だと薄すぎたり*1、特筆して取り上げるべき逸話と感じられなかったり*2、どうにも面白味が見いだせない番組なのだが、今回は最近の漫画やアニメも取り上げるというので見てみた。


司会の島田新助がアニメや漫画を好まず、ほとんど今まで見たことがないというのは自由だし、そのような司会者に興味を持ってもらおうとしてゲストがプレゼンする趣向も悪いとはいわない。
しかしTVアニメ『ONE PIECE』主題歌の作詞を依頼された島田氏が、作品や資料を読み込まずに想像で書いた逸話はひどすぎる。それでも作品内容と合っていたら深イイ話だったかもしれない。たとえばTVアニメ『鋼の錬金術師』前シリーズの1期OP主題歌を担当したポルノグラフィティは、作品テーマだけを把握した上で実際の作品はほとんど知らないまま作詞したという。結果として評価は高かった。しかし島田作曲による「風を感じよう」は陽気な歌詞が放映時の重い物語内容に全く合ってなく、さして熱心に見ているわけではない私も見ていて強い違和感があった。さらに島田氏自身の次女に内容が違うと指摘されたことを悪びれずに語る姿に、嫌悪感を持たずにいられなかった。


島田氏の発言はtwitterでも議論を生んだようで、すでにTogetterでまとめられている。
http://togetter.com/li/64965
叩くこと自体を問題視するつぶやきも散見される。
実のところ、少なくとも主題歌の話については、島田氏個人の問題というより、興味が持てない人へ仕事を回してしまうことが常態となっているタイアップ主題歌全体の問題なのだろう。『BLEACH』とか『NARUTO -ナルト-*3とか、主題歌が新しく変わる度に演出家の努力に感動している。

*1:たとえばマンガ『ちはやぶる』ならば、作者が盗用事件後に再起して書き始めた作品で、あえて序盤で卑怯なことをする少年の姿を描き、その少年が後に主人公格の一人となった、とか色々思いつくのだが。多くの視聴者がどこに興味を持つのかは知らないが。

*2:マンガ『鋼の錬金術師』の雑誌再掲載話なんてマンガというジャンルで取り上げる意味すらないだろう。

*3:さすがに最近はネタ切れも目立つが。