法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

橋下徹弁護士(業停中)へ大阪弁護士会が謝罪していた

会長談話は大阪弁護士会 : 意見書・声明 : 意見書の「懲戒処分に関する情報がその公表前に漏洩したことについての会長談話」を参照のこと。談話自体は2010年9月17日に出したものらしい。

当会会員の処分言渡前に、その処分内容が、一部マスコミに掲載された。
懲戒情報は、会員の個人情報の重要なものであり、弁護士会として厳重な管理がなされるべきことはいうまでもない。当会においてこのような事態が生じたことは痛恨の極みである。
当会は、重要な個人情報が漏洩したことについて遺憾の意を表明するとともに、会員に対して陳謝し、また、個人情報保護のため、再発防止のため最善の努力を尽くす所存である。

弁護士会の会則から考えて処分前に公表することに問題はない考え、実際にエントリとしても上げていた*1。この文章を読む限りでは処分前の公表そのものが問題というより、「弁護士会としての厳重な管理」ではない形で漏洩したことを問題と考えているようだ。
あくまで推測だが、懲戒請求にかかわった誰かが漏洩したのではなく、報道側がフライングしたということだったのかもしれない。懲戒処分が最初に報じられたのは懲戒処分通知の前日くらいだったから、おそらく弁護士会は情報を出しつつも実際に通知するまで待つように各報道機関へ要請していたのではないか。


逆に不思議なのが、橋下弁護士(業停中)が懲戒請求の意向を公表したのは、会長談話より後の9月21日ということ。
「陳謝」が伝わっていなかったのか*2、それとも「陳謝」があったことを知った上で突こうとしたのか。
いずれにしても「国民」の一人としては、弁護士は懲戒請求騒動で特に必要が感じられない謝罪ばかりしているな、と思うばかり。光市母子殺害事件裁判において弁護側が要求された「説明責任」なるものの実態と経過を思い返せば*3橋下弁護士(業停中)へ誠実に対応しようとすることこそ問題を引き起こしかねないとすら思う。

*1:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20100922/1285113478

*2:googleキャッシュで会長声明等のページを確かめてみると、2010年9月22日の取得分には9月10日の会長声明までしか収録されていなかった。つまり大阪弁護士会サイトに陳謝が掲載されたのは9月22日以降ということがほぼ確実となる。

*3:http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20070926/1190843895