法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『真夏のオリオン』

同じ福井晴敏がらみで太平洋戦争を題材としたSF特撮映画『ローレライ』よりは良かった*1。基本的に太平洋戦争末期の潜水艦一隻がたどった戦いだけを描き、身の丈にあった物語を展開したことが良かったのだと思う。敵味方が知恵をしぼって相手の思考を読みあい、武装の貧弱な主人公側が奇策をろうするところは、B級戦闘アクションものとして悪くなかったと思う。
雄弁すぎる台詞で主題を説明するところは福井晴敏作品の特徴だし、劇場公開作品と思えないほど構図が単調なところは最近の邦画では当たり前なので慣れた。それでも、不思議なほど小顔の俳優ばかりが登場していて、全く戦時中の兵隊らしく感じられないことには驚かされた。逆に普通の邦画でも、もっと日本人体型の役者が集まると思うのだが……

*1:あくまで相対評価