法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『戦国BASARA弐』第一話  乱世再び! 裂界武帝・豊臣秀吉降臨!

一期から監督を野村和也へ交代。初回およびOPのコンテ演出も野村監督が担当した。
他の主要スタッフは固定だが、かなり作品の方向性が真面目なものになったと感じる。もちろん他のアニメと比べれば充分以上にふざけているが、今回はOPからして明らかに不真面目なのは最後の大きすぎる秀吉*1くらいで、一期の雑兵ダンスOPのような軽さがない。真田幸村武田信玄の殴り合いが描かれるまでは、登場する武将こそ超人でも物語は真面目であるかのように感じてしまう。
一期の川崎監督は単純なコンテを作風としていて逆に設定の異様さを際立たせたものだが*2、野村監督は食事シーンなどで普通に演出を工夫してしまい初回からシリアスさをかもしだした。技巧性が裏目に出た感がある。


物語にも違和感がある。最初に世界観の説明がほとんどなく、派手なアクションが冒頭からCMまで延々と続くので、作画も演出も良いのに冗長だと感じてしまった。
初見視聴者への説明がないことも不安に感じさせた。まずは一見してリアルな戦国合戦から導入し、そこへ超人な武将達が乱入して戦場のリアリティレベルを破壊し、説明役に世界観を語らせるという順序で見せるべきだったのではないかと思う。


いずれにせよ、出来が良ければ良いほど語りにくそうな作品なので、今後は特別に作画が良かった時を除いて感想を書かない予定。

*1:水しぶきや土煙の作画がスケールを感じさせるよう巻き込みを小さく細かく描いており、頭悪いことに全力を注ぐ素晴らしさを感じた。

*2:初回の感想はこちら。http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20090417/1239980768ちなみに一期全体については、ターニングポイントとなる松永久秀に3話もかけたのは冗長だったと思うものの、史実に近づきそうでいて全力で突き放す展開により最後までバカアニメとして楽しめた。