菊池晃が作画監督。描線の強弱が激しい、塊を荒々しく削ったような俺絵でグリグリ動く。滑らかな描線のキャラクターデザインとは全く雰囲気が違うが、これはこれで大好きだ。
新規スピリットの3DCGも多いし、Xレア同士の戦いでは時間を使って念入りに描き*1、今回はバトル物として素直に見所が多い。
脚本はあみやまさはる。マギサのウェディングドレス姿などの小ネタも多いが、注目したいのは時系列を前後させた構成。
先述したXレア同士の激しいバトルで物語における勝負はつくが、実際のカードバトルでは必ずしも決着がつく段階ではない。そこで、いったん一方が負けたことだけを示してバトルを終わらせ、回想による感想戦でXレア戦後のカードバトルが決着するまでを手早く見せたのが面白い。
一方がずるずる負ける描写を省略して物語の密度を高め、バトルとドラマの盛り上がりを一致させる。さらには負けた側の戦略が、そういう負け方をする危険性があることを示し、カード販促アニメとしての面目をはたした。
*1:戦闘能力を互いに上昇させあう戦いなので、勝負のついた戦いを演出でふくらませたわけではないことも、カードバトルアニメとしてポイント高い。
