原画に石川てつや、長生中らがいたものの、実質的に中村プロ回。
作画監督が3人もいたりするところから見て、かなりスケジュールが厳しかったのだろう。良い作画も少なからずあったが、全体の統一は不充分。
物語は、仲間を助けるという心情的にわかりやすくも小さな動機から、より大きな動機をダンやズングリーが持つ流れは自然で、1クールの決着としては良かったし、マギサの魔法戦闘も面白いビジュアルが楽しめた。
しかし、塔をめぐる戦いこそ一応の決着を見たが、カードバトルが無理やり中断されたので満足度は低い。他のカードアニメでもメインキャラクター同士の戦いが中断されることは少なくないが、この作品はカードバトル以外の比重も大きいので、2週も持ち越しながら決着しないのでは主人公ダンが役立たずと感じてしまう。カードバトルのために存在する異世界が、おそらく番組の性質上から揺らぐことなき聖域かと思われた空間が、手間のかかった3DCGで崩壊していく映像自体は良かったのだが。