外国人地方参政権の話題で、自分の一票の価値を希釈されたくないという意見を見かけた。そういう意見を批判する意図ではなく、ふと思い出したことを書いておく。
最初に注意しておくが、外国人地方参政権と直接の関係はない、ただの自民党叩きである。
さて単純に、もし外国人に参政権が付与されるとしても、日本国全体から見れば、一票の格差が二倍だの三倍だのに増すわけではない。少なくとも現時点において、外国人の人口における比率や流入量から考えれば。
外国人の選挙権などより、選挙区の線引き問題によって存在する一票の格差こそ、ずっと大きな問題がある。現に司法も、即座に改善するような指示までは出さなかったものの、問題があるという判断自体はくだしている。
そこで、一票の重みが公平になるよう選挙区を線引きすれば、どうなるか。現在は基本的に都市層の票が軽い傾向にあるので、それが改善されれば、都市層の支持政党が勢力を増すことになると考えられる。そう、都市層が主に支持しているのは民主党だ。
外国人地方参政権に反対する理由として一票の重みを持ち出せば、民主党の得票率が増す口実にもなるわけだ。インターネットにおいては、外国人地方参政権に反対する層と、民主党に反対する層が、かなり重なっている気がするが、さて。
ここで私個人の考えをいうと、実は以前にも書いた話だが、自民党へ文句をいいたい。
選挙の大敗が予想されているのに、なぜ圧倒的な議席を確保している間に小選挙区制を廃止しなかったのか*1、と血涙を流しながら叫びたい。