海遊び。肝試し。廃校。一夏の出会い。冒険。そして別れ。
アニメオリジナルストーリーだが、各要素は定型通り。物語構造も原作の傑作中編「しかしユーレイはでた!」*1からアレンジしたもの。
合理的なオチへ着地させつつも、思いが偶然を呼び込んだと解釈できる*2余地が残されていたのが良かったかな。
ただ、いささかアニメオリジナルキャラクターが弱い。子供達に魅力はあるが、かなり地味に泥臭いキャラクターなので、ドラえもん達と並ぶと違和感がある。渡辺歩演出のようにドラえもん達も泥臭い演技をさせるか、ドラえもん達とつりあうように子供達をデザインするか、工夫が必要だったと思う。
不良達はデザインや言動が派手すぎて、リサイタル時のジャイアンと見まがうばかり。原作の不良描写も似たようなものとはいえ、もう少し描写に厚みがあれば良かったな。
あと、せっかく動画工房回なのに、作画リソースが要求される物語だったためか、目を引く作画が少なかったのも残念だった。
*1:アニメ化時の感想はこちら。http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080801/1217717490
*2:明言する描写どころか、暗示する描写すらなかったが。
