第8話は入江監督コンテ演出。今回の物語は、時間いっぱいアクションが楽しめる原作回だけに、映像の良さが素直に娯楽性を高めている。探索過程の描写なので、ドラマが拙速に進んでいるような感覚もなかった。
前作ではアニメーターの技量に任せたコンテだったが、今作は様々なカメラ位置で殺陣を見せるコンテからして面白い。
第9話は大久保政雄コンテ演出。原作通りのコメディ的なデフォルメされたカットが、アニメで過剰に感じられるのはなぜだろう。シリアスもコメディもモノクロで処理されるマンガに対し、色調や背景*1まで関わってくるアニメという表現形態の違いだろうか。
基本的には良い話。しかし主人公側の起承転結がしっかりしている回だけに、結末のスカー登場が唐突に感じられた。前アニメでは時系列を入れ替え、主人公とスカーのドラマが接合されても違和感ないよう処理していたのだが。
*1:そもそもマンガでは、シリアスな場面でもコメディ場面と同じように背景を白く省略することが許される。