映画の宣伝をかねて、キャラクターをアフリカの動物にあてはめた新作中編「ライオンしんちゃんだゾ」と、動物園が出てくる「芸術はおえかきだゾ」とエコロジーを題材とした「エコ!でいくゾ」の再放送短編を合わせたSP。
「ライオンしんちゃんだゾ」は平井峰太郎コンテ演出。最近の『クレヨンしんちゃん』から失われつつあるアニメーションらしい動きの楽しみに力を入れる演出家であり、今回もカンガルーネネちゃんが破壊する樹木や、動物化したキャラクターの身長差を強調した構図などが楽しめた。
物語面では、手紙をめぐる後半の展開は見えすいている。しかし、肉食草食の別なく擬人化される一般的動物アニメへの皮肉混じりなギャグが用いられ、それがちゃんと通常キャラクターの自己パロディになっている点には感心した*1。
「芸術はおえかきだゾ」も幼稚園児や猿の絵、劇画調の演出といった絵柄の変化で映像面で楽しめた。
「エコ!でいくゾ」も平井コンテ演出。安易で自己満足な環境保護への皮肉が入っており、それを台詞で説明していないことが良い。
なお、映画『ライオンキング』のパロディはSPタイトルだけだった。